豆腐小僧双六道中ふりだし

直木賞取っちまったもんだから、どこの本屋でも京極夏彦平積み状態。泉鏡花賞んときは、さほどでもなかったと思うんですけども。
京極堂シリーズは出る端から読んでるし、「嗤う伊右衛門」も「どすこい」も、まぁ目についた限りは読んでるつもりですが...豆腐小僧は知らなかった。
いつものことながらの分厚さで、手にとること自体にちとためらいを感じるわけですが、まぁ、買ってみましたわ。購入動機としては、妙てけれんなサイズ(なんだねこりゃ。A5変型版とかかや?)だの、ぱらぱらめくったとこでのいつもながらの饒舌体だの...
なにより、妖怪が一応、自我をもって自らしゃべってるっっっ
こら珍しい、京極夏彦の作品で妖怪が自意識もって語るってのはなかったはず、てんで、けっこうわくわくもんで読み始めたんですけども。


...んでぇ、いつもの論法じゃねぇかやっぱり。怪異はすべからく、現象の説明/解説に発するものであって、よーするにそうと認識されない限り怪異は存在しない...マグリットのパイプみたいなもんですわな。


ってそりゃぁ、ほいほい方法論変えられても困るんですけどね。今回ちと、そのあたりの饒舌がくどすぎます。狙いとしちゃぁお笑いなんだけど、「どすこい」の域にはほど遠い。ばってぇん。
ちなみに「続巷説百物語」も一緒に買ってきまして、こちらはすっかり嵌ってお楽しみ中。直木賞受賞作であるところの「後巷説百物語」は、えぇと、のちのお楽しみってことで(^^;